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2017年4月20日、大津市に鎮座する大伴黒主神社に参拝しました。当社は一般にはあまり知られていませんが、謡曲『志賀』の謡蹟です。『志賀』自体も演じられることがほとんとなく、昭和25年~平成21年の60年における演能回数は、わずかに12回を数えるのみの、稀曲の部類に属する曲といえるかもしれません。 |
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大伴黒主神社周辺地図 |
《福王子神社》 大津市南志賀2-19-1 |
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この日は三井寺から近江神宮に参拝し、その足で大伴黒主神社に向かいました。近江神宮から北の山中越のゆるやかに続く坂道を上り、西大津バイパスを越えると福王子神社が鎮座しています。余談ながら、この山中越は京都の北白川へと通じており、古くは主要な街道でした。 |
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福王子神社の鳥居 |
神社拝殿 |
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社殿 |
境内の古墳群 |
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福王子神社の境内を抜けると、小川を隔ててお目当ての大伴黒主神社が鎮座しています。こちらも福王子神社に負けず劣らず寂れており、あまり手入れもなされず、おざなりの状態です。鳥居の手前に「大伴神社」の社号標の碑が、落葉にまとわりつかれるように建っています。 |
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大伴黒主神社 |
社号標 石段を上り鳥居を俯瞰 |
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大伴神社社殿 |
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手水舎と由緒書き |
謡曲史蹟保存会の駒札 |
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以下は、花見に志賀の山中を訪れた臣下が、花の木陰に休らう老人に出会い、薪に花を折り添えて背負っているさまに不審をして話しかける場面です。 |
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すでに述べたところですが、上述の詞章の「その様賤しき山賤の。薪を負ひて花の蔭に。休む姿は…」は、『古今集』の序 |
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一セイの詞章にある鏡山は、蒲生郡竜王町にある山。源義経の元服の地である“鏡の里”の南東方向にあります。 |
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(平成29年 4月20日・探訪) (平成29年 6月 6日・記述) |