謡曲の先頭頁へ 謡蹟の先頭頁へ |
2014年2月20日、『忠度』の謡蹟を訪ねました。謡蹟探訪記に先立って、少し長くなりますが、薩摩守忠度の最期の様子を『平家物語』(佐藤謙三校註・角川文庫)により眺めておきましょう。 |
|
『平家物語』の記述は、底本の違いにより若干の差はありますが、おおむね同じような内容になっています。続いて、謡曲『忠度』に描かれている忠度の最期です。 |
|
前置きが長くなりますが、謡曲『忠度』について。 |
謡曲「忠度」梗概 |
さて、いよいよ『忠度』の謡蹟探訪を開始いたします。表題で『忠度』の謡蹟を「神戸・駒ヶ林」の「腕塚堂」としましたが、やっかいなことに、世に「忠度塚」といわれているものが、「腕塚」と「胴塚」の二つあり、おまけにそれが、神戸市長田区の駒ヶ林と、明石市天文町の二ヶ所、都合四ヶ所存在するのです。何か平忠度の遺体が、八つ裂きにされ飛散したような様相を呈しているのです。 |
|
源平合戦図 |
|
|
今回の謡蹟巡りは、山陽電鉄人丸前駅からスタートして、明石の謡蹟をめぐり、山陽電鉄からJRに乗換え、鷹取駅から駒ヶ林の謡蹟を訪ねました。このルートにしたがって、謡蹟めぐりを始めたいと思います。 |
|
《明石の謡蹟》 両馬川、腕塚神社、忠度塚 |
|
明 石 の 謡 蹟 |
|
両馬川旧跡の碑 |
山陽電鉄人丸前駅の北側に、かつて両馬川(りょうまがわ)の細い流れが残っていたようですが、現在では埋められて暗渠となってしまったようです。私はうかつにもこの旧跡を見逃してしまい、悔やんでおりましたところ、友人のNさんが撮影した写真を送ってくださいました。 |
山電人丸前駅から西へ、細い路地を入ると「腕塚神社」が祀られています。以下は同社に置かれてある縁起書きです。 |
|
腕塚神社全景 |
|
腕塚神社(正面) |
「金将の駒」の碑 |
|
|
忠度塚(全景) |
|
忠度塚 |
教育委員会の説明板 |
|
|
忠度公園 |
冬の歳時記園 |
前田純孝(翠渓)歌碑 |
柿本人麻呂歌碑 |
|
《駒ヶ林の謡蹟》 忠度胴塚、腕塚 |
|
駒 ヶ 林 の 謡 蹟 |
|
忠度胴塚は、神戸市長田区野田町にあります。神戸海運郵便局の前の通りを東進し、“伍魚福”なる店を右折した一角にあります。 |
|
忠度塚(全景) |
|
忠度を祀る墳石 |
地蔵尊と“お玉大明神” |
|
|
墓石の左手、道路から入ると正面にはお地蔵さまなどが並び、中に「お玉大明神」なる墓碑がありましたが、“お玉さん”という女性でも祀っているのでしょうか。ここ胴塚は地元の自治会によって管理されているようです。 |
|
「腕塚堂」の道標と案内板 |
「うでつか」の道標 |
|
|
腕塚堂 |
|
|
|
腕塚堂内陣 |
反対側の地蔵尊 |
由緒書き |
十三重の石塔 |
|
|
詠歌 |
|
|
|
|
謡曲の先頭頁へ 謡蹟の先頭頁へ |
(平成26年 2月20日・探訪) (平成26年 4月 2日・記述) |