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2022年5月10日、京都吉田山麓の真如町にある東北院を訪ねました。本来の東北院は謡曲『東北』の舞台となった処です。 |
東北院周辺地図 |
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和泉式部ゆかりの地ということですので、華やかなイメージを期待しておりましたが、少々崩れかかった築地塀、あまり手入れのされていない様子のさびれた境内に、いささか期待外れの感がありました。 |
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東北院山門と謡曲史蹟保存会の駒札 |
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《東北院》 京都市左京区浄土寺真如町83 |
寺伝によれば、東北院は法成寺の東北隅に位置していたので名付けられたということですので、現在の荒神町界隈にあったものでしょう。火災により現在地に移ったとのことですが、和泉式部が暮らしていた頃は、華やかな雰囲気に包まれた処であった思われます。 |
軒端の梅 |
本堂 「大弁財天女」の石柱 |
門前には、「大辨財天女 傳教大師御直筆 東北院」と刻された石柱がありますが、元の地にあったものを移設したものでしょう。 |
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和泉式部といふ人こそ、おもしろう書きかはしける。されど、和泉はけしからぬかたこそあれ。うちとけて文はしり書きたるに、そのかたの才ある人、はかない言葉の、にほひも見えはべるめり。歌は、いとおかしきこと。ものおぼえ、うたのことわり、まことの歌詠みざまにこそはべらざらめ、口にまかせたることどもに、かならずをかしき一ふしの、目にとまるる詠みそへはべり。それだに、人の読みたらむ歌、難じことわりゐたらむは、井出耶さまで心は得じ。くちにいと歌の詠まるるなめりとぞ、燃えたるすぢにはべるかし。恥づかしげの歌詠みやとはおぼえはべらず。 |
以下、和泉式部を主人公とした謡曲『東北』について考察いたします。 |
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本曲の主題は、 |
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最後に本曲に関連する川柳を拾ってみました。 |
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(令和 4年 5月10日・探訪) (令和 4年 8月 9日・記述) |